子どもの頃、ぼくらの家の天井裏には神様がいた
ぼくがまだ閉所恐怖症でなかった頃のこと。4年生ぐらいだろうか。近所に公会堂という木造の建築物があった。ある日、ぼくと仲良しのオサムとトンコの3人でこの公会堂に忍び込み、天井裏に登った。会合用の座布団が入っている押入の天井板を上に持ち上げればそこに行けた。押入から首だけ突っ込むと、もわんっと温かくて埃っぽい木のにおいがする。視界は真っ暗だが、懐中電灯で照らすと、ずっと奥の方に正月飾りのような荘厳なそれが見えた。
「 探 検 の は じ ま り だ 」
ぼくとオサムが先頭になって進む。トンコは太ってたからシンガリだ。だんだん目が慣れて、すき間からもれる光の筋も見えてきた。と、次の瞬間、意識がふっと別の世界に飛んだ。
一瞬だった。
気がつくとぼくらは畳の上に転がっていて、天井には大きな穴があいていた。落ちたのだ。横でトンコが泣いている。こいつはすぐ泣く。オサムと視線を合わせると、お互い笑いがこみ上げてくる。笑いながら痛ぇ〜痛ぇ〜と転がった。
不思議と親たちには叱られなかった。そんな楽しい時代だった。
家の神はなかなか手強い。
あなたの家に神様はいますか?
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